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バイク好きの私がIターン就職で大切にしたこと、イハラ製作所の魅力

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株式会社イハラ製作所

2025年8月20日 13:51

浜松の地で1961年に創業したイハラ製作所。二輪車や自動車のエンジンに欠かせないオイルポンプやウォーターポンプなどの機能部品をはじめ、部品を作るための工作機械まで自社で設計・製造できる技術力を強みに、60年以上にわたり多くの大手メーカーから信頼を得てきました。

「ないものは自分たちで作る」という創業当時の精神を受け継ぎ、時代の変化に応じて技術を磨き続けています。近年では、自動車部品の開発にとどまらず、大学との共同研究や一般向け製品の開発など、新たな挑戦にも力を注いでいます。

本記事では、静岡に引っ越してまでイハラ製作所に入社した髙田さんにインタビューしました。就職活動での気づきから、入社後に感じた誠実な人間関係など、一人の若手社員の言葉から、変わり続けるものづくりの現場の魅力を探りました。

 

大手でも都会でもなく、イハラ製作所を選んだ理由

ー就職活動はどのように進めていましたか?

就職活動においての軸は「好きなことに関わること」でした。大学では外国語を学んでいましたが専攻を活かすだけでなく、自分が好きだと思えることを仕事にしたいと考えました。そのとき、真っ先に頭に浮かんだのがバイクです。風を感じながらどこまでも行けるバイクに強い憧れを持っており、バイクにまつわる業界に少しでも貢献したいと思いました。
就職活動中はまだ免許を持っていませんでしたが、バイクへの熱は冷めなくて、免許取る前にバイクを買ってしまったくらいです(笑)。そのため就職活動でも「好きな分野に関わりたい、貢献したい」と思いました。

 

ーイハラ製作所を知った時の印象を教えてください。

就職サイトでバイクや自動車部品の製造会社を探していたとき、イハラ製作所を知りました。社名は聞いたことがありませんでしたが、会社紹介ページやSNSで調べてみると「いい意味で他の会社とは違う」と感じました。一番印象に残っているのは、社員の方たちが楽しそうに写っている写真です。製造業の採用ページでは、工場内の風景や機械がずらりと並んだ写真が多いなか、イハラ製作所は、社員たちが笑顔で談笑しているシーンが大きく載っていて、それがとても新鮮でした。「この会社は人と人とのつながりを大事にしている」と感じましたし、雰囲気の良さが画面越しに伝わってきました。「どんな人が、どんな風に働いているか」がストレートに伝わったので、「私も仲間に加わりたい」と思い、会社説明会に参加しました。

 

ー会社説明会に参加して、感じたことはありますか?

説明会に参加して、一番驚いたのは「会社の雰囲気をもっと良くしていきたい」という言葉が何度も出てきたことです。自社の良いところを全面にアピールする会社が多い中、イハラ製作所は、「今が完璧です」とは決して言わず「もっと良くしていきたいから一緒に作っていきましょう」と、さらにいい職場環境を目指す会社でした。その正直さを誠実に感じ「自分にもできることがあるかもしれない」と思いました。
また、挨拶や人間関係など日常の”当たり前”も大切にする文化に惹かれました。人とのつながりを大切にする職場で、自分も成長したいと思えました。

 

ー大学では外国語を専攻されていたなか、地方のイハラ製作所を選んだ理由はなんでしょうか。

同級生の多くは英語を活かして外資系企業に入ったり、東京や海外で働く道を選ぶ子が多かったです。だから「どうして製造業?」「どうして静岡(浜松)?」と驚かれました。私は語学を学んできたことを無駄にするつもりはなく「語学+自分の好きなこと」で選んだ結果がイハラ製作所でした。イハラ製作所は海外拠点もあるので、手を挙げれば海外と関わるチャンスもあります。
一番の決め手になったのは会社説明会で感じた誠実な姿勢です。「職場を自分たちの手でより良くしていくこと」に私も取り組んでいきたいと強く思いました。
名古屋から静岡に引っ越すこととなりましたが、迷いはありませんでした。「自分で選んだ環境で、自分の好きな分野に挑戦できるなら、場所は関係ない」と思っていたからです。周りと同じ道に進むことが正解ではないし、自分だけの選択をして良かったと自信を持って言えます。

 

人と人をつなぎ仕組みを整える、業務課

ー現在の業務内容を教えてください。

浜北工場の業務課に所属しています。業務課の人数は10人ほどです。具体的な業務は勤怠管理や給食の手配、工場で扱っている製品や出荷数の管理など、幅広く取り組んでいます。請求書の処理など経理に近い業務も担当しているので、覚えることは多いです。
例えば、勤怠管理では工場にいる社員の方々ともやり取りをしますし、現場の班長さんと直接話をすることも多いです。工場で働いている方々の勤務状況も把握しないといけないので、実は人とのコミュニケーションがとても多い仕事です。

 

ー入社後、製品に対して、どのような発見や学びがありましたか。

浜北工場で扱っている製品は、バイクのハンドル周りの部品やエンジン周りのウォーターポンプ、オイルポンプやそのほかの自動車部品も多岐にわたります。入社後は「こんな細かい部品も作っているんだ」と改めて感じました。「自分が大好きなバイクに、当社の部品が使われている」と思うと、今はさらに詳しく知りたいという気持ちが高まっています。
入社当初は、工場見学をしたり、製品画像を見せてもらったりしがら知識を蓄えていきました。仕事を通じて製品の知識が増えていくのはとても楽しく、自分がものづくりを支えていると思うとやりがいを感じます。

 

ー仕事をする上で、特に大事にしていることはありますか。

 大切にしていることは、会社の行動指針の「創意工夫」です。今は入社して3ヶ月ほどなので分からないことも多く、上司に頼ることが多いのですが、その中でも「どうしたらもっと良くできるだろう」と常に考えながら動いています。例えば、給食の手配業務では、申請漏れや伝達ミスが起きる事案がありました。お弁当の個数が足りなくなることもあったので、上司と一緒に改善策を考えました。チェック方法を増やしたり、誰がどこを確認するかを分担したり、申請漏れが起こりにくいフローを提案しました。全ての業務を完璧にこなせなくとも「こうしたほうがいい」と自分から意見を出せるのは、イハラ製作所の良さです。小さなことでも自分で考えて行動することで、ミスが減り結果的に「創意工夫」が自分の強みになるよう、これからも考えながら仕事を進めていきたいです。

 

  

遠慮なく聞ける空気が、成長を後押し

ー入社後、印象に残っている言葉や出来事はありますか?

入社して間もない頃に、上司の方から「分からないことは遠慮なく聞いて、たくさん吸収してください」という言葉をかけてもらったことが一番印象に残っています。「分からないことは質問してください」と言われることはあると思いますが、イハラ製作所の場合は本当に「聞いてもいいんだ」と思える雰囲気がありました。

入社してすぐに苦労したことは電話対応です。取引先の方からの電話を受けて、上司に取り次ぐときに相手の名前を聞き漏らしたり、会社名を聞き間違えたりしてしまうこともありました。しかし、そのたびに上司がフォローの声をかけてくださり、私が取り次ぎやすいように、取引先の名前や担当している部品が掲載されたリストを渡してくれました。

イハラ製作所では「一人で抱えこまずに一緒に解決していこう」という空気があります。「質問しやすい雰囲気を作るのは上司側の責任だ」とまで言ってくださり、心からありがたく感じています。おかげで少しずつ電話対応にも慣れ、今では落ち着いて相手の名前や内容を聞き取れるようになりました。

 

ー他にはどのような”新入社員に対するサポート”がありましたか?

 一つは「アドバイザー制度」です。直属の上司とは別に、他部署の先輩社員がアドバイザーとしてつき、月に1回面談で話をすることができます。仕事のことだけでなく、一人暮らしのことなどプライベートの悩みも気軽に相談できるので、とても助かっています。 私のアドバイザーは、年齢が少し近い女性の先輩で、テキパキしていて話しやすい方です。私が何か困っていることを話すと、「私も最初は同じだったよ」と共感してくださり「こういうときは、こうしてみるといいよ」とご自身の経験を交えてアドバイスをくださるので、とても心強い存在です。
また、社外研修を無料で受けられるのも大きなサポートです。文系出身の私にとって、品質検査や製図の知識は難しく感じることもありますが、入社後に現場で学べる講座が用意されているおかげで、基礎から学ぶことができました。自分の担当業務と直接関わりがない分野でも、他部署の仕事を知るきっかけとなり「自分の仕事がどこにつながっているのか」が見えるようになってきたのは大きな収穫です。こうしたフォローのおかげで、できることが増えている実感があります。「一人で頑張りすぎなくていい環境」は、私にとって安心できました。

 

「困ったときは助け合う」が当たり前の会社

ー入社前後で感じたギャップはありましたか。

入社後驚いたのは、部署や役職関係なく、社員同士が話がしやすい空気を作りあっていることです。入社前は「年功序列があるのかな」「若手も意見できるのかな」と少なからず不安はありましたが、入社後はそういう雰囲気は全く感じませんでした。入社してまだ3ヶ月の私でさえも改善や提案を伝えることができました。
居心地の良さを感じるのは「表と裏がない」からだと思います。困っている人がいたら必ず誰かが声をかけ「何かあった?」と協力する風土です。最初こそ年上の社員と話すことに身構えていましたが、実際に話してみると気さくで、親切な社員ばかりです。

 

ー「創意と協調で、明るい職場・明るい社会を創る」という経営理念について、髙田さんの考えを教えてください。

この言葉を初めて聞いたときは、まだ具体的なイメージまではついていませんでした。しかし実際に働いてみると、言葉の意味が分かるようになっていきました。「明るい職場」とは人と人とのコミュニケーションだと思います。前向きで明るいコミュニケーションがあるから、働く人の気持ちも自然と前向きになるのだと思います。挨拶やちょっとした会話を大切にするだけでも「明るい職場づくり」の一員になっている感覚があります。

 

「やりたいこと」が未来を支えてくれる

ー今後、挑戦したいことはありますか?

まずは、今担当している業務をさらに効率的に、正確にこなせるようになりたいです。勤怠管理や給食の手配、請求処理など、一つ一つの仕事は、現場で働いている方の仕事に直結しています。そのことに誇りを持ち「自分の仕事が社員の働きやすさにつながっている」と胸を張っていきたいです。将来的には、部品の受注や発注、購買など、取引全体に関わる仕事にも挑戦していきたいと思っています。

ーそのために、努力していることはありますか?

分からないことは、必ず聞くことです。私は遠慮しがちな性格なので、入社して間もない頃は、分からないことがあっても質問できませんでした。しかし、勇気を持って質問をすれば、丁寧に聞いて答えてくれる上司・同僚がいます。不明点は解消され、自分の知識が増えて、次につながる。それに気づいてからは「積極的に聞く」意識をしています。意見を伝えて周りを巻き込んでいくかっこいい上司のように、私も職場をより良くしていける存在になりたいです。

 

ーこれから就職活動をする学生へ、メッセージをお願いします。

就職活動は「大きな決断をする機会」です。迷ったり自信をなくしたりするのは当たり前だと思います。しかし、どんなに迷っても「好きなこと」「やりたいこと」を軸に選んだ道は、必ず自分の支えになります。もちろん、不安がゼロになることはありませんし、働いてみないと分からないこともたくさんあります。それでも「自分で決めた」ことに後悔しないし、失敗も頑張る理由になるのではないでしょうか。
イハラ製作所に興味を持ってくれたなら、ぜひ一緒に「より良い職場」を作っていきたいです。自分を信じて、一歩踏み出してほしいと思います。