1960年の創業以来、愛知県豊川市に本社を置く宇都宮工業株式会社は、金属プレスや板金加工を中心に、住宅用金物部品から自動車の内外装部品、遮熱材まで、幅広い製品を手がける「ものづくり」企業です。設計・開発から金型製作、量産までを自社で一貫して行う体制を強みとし、多品種・小ロットにも柔軟に対応できる生産力と高い品質管理で、顧客から厚い信頼を集めています。最新設備を備えた工場と、住宅メーカーや自動車部品メーカーとの長年の協力関係により、安定した供給と技術力を両立。暮らしや産業を支える部品づくりを通して、地域に根ざした発展を続けています。
今回は宇都宮工業の新城工場で主任を務める、中途入社8年目の須田さんに、入社の決め手や仕事のやりがい、新城工場の魅力について語っていただきました。
お菓子工場から、ものづくりの現場へ

宇都宮工業に入社した経緯を教えてください
前職では、お菓子を製造する工場で3年弱働いていました。ラインの一番最初に材料を混ぜて製造ラインへ流したり、製品にチョコレートをかけたりと、製造工程の一部を担当していました。仕事自体は製造業でしたが、もともとお菓子を作りたいという強い思いがあったわけではなく、中小企業で自分に合った規模感の会社を探して入社したという経緯です。実際に働くなかでは、将来について考える機会も増えていきました。長期的な自分の人生を深く考える中でこの環境で、裁量を広げたいだけでなく、働く環境そのものを一度変えてみたいという気持ちが強くなっていきました。そこで転職を決意し、食品以外の工場系の仕事を中心に探し始めました。当時、友人を通じて宇都宮工業の話を伺い、働き方等含め大きな魅力を感じました。まずはより深く話を聞いてみようと思い、実際に社員の方とお会いする機会をいただきました。ワークライフバランスが整っていることや、工場がきれいであることなどを教えていただき、少しずつ志望度が高まっていきました。
特に印象に残ったのが、実際に工場を見学した際に非常にきれいな環境で働きやすと感じた事に加え、会社全体として風通しの良さを感じ、自分がここで働いている姿をイメージできました。条件だけでなく、実際の職場を自分の目で見て「ここなら頑張れそうだ」と心から感じられたことが、入社を決める最後の後押しになりました。
入社後のキャリアと現在の仕事内容を教えてください
入社1年目は、製造現場でものづくりを担当していました。材料を決められた寸法に切ったり、プレス機を使って加工したりと、実際に手を動かしながら製品を形にしていく仕事です。ものづくりの基本的な流れや、製品が完成するまでの工程を現場で学べたことは、今振り返っても貴重な経験です。
2年目からは出荷部門へ異動し、現在までずっと出荷業務を担当しています。仕事は、お客様から届く注文書の確認からスタートします。必要な製品が在庫にあれば、そこから出荷の準備に取りかかります。製品を所定の場所から集め、梱包や荷組みを行い、いつでも出荷できる状態へ整えます。小さな製品を何箱もまとめて出荷することもあり、数量が多いときにはフォークリフトを使った作業も行います。
もう一つ大切なのが、在庫の管理です。不足している製品があれば追加製作が必要になるため、社内の製造部門や協力会社などへ手配します。製品によっては、完成したものを直接お客様先まで持ち込むケースもあります。注文を受けて製品を用意し、梱包して送り出すだけではなく、必要なものを必要なタイミングで届けるための調整までが、出荷部門の仕事です。
製品を届ける最終工程を担う。出荷の仕事

仕事のやりがいを感じるのはどのようなときか教えてください
出荷部門は、宇都宮工業のものづくりにおける最終工程を担うチームです。製造部門がつくった製品を、お客様のもとへ無事につなぐ最後の役割だからこそ、数量や納期、製品の状態など、一つひとつの確認を大切にしています。きちんと出荷を終えたときには、ここまでやり切ったという達成感があります。
日々面白いと感じるのは、毎日やることが同じではないところです。出荷の予定や在庫の状況によって、その日に取り組む内容や優先順位が変わってきます。朝出社したら、まずその日の状況を確認して、自分なりにタスクや進め方を組み立てる。そうやって一日の段取りを考える時間が、私はとても楽しいです。
一方で、難しいと感じるのは在庫管理です。普段は過去の出荷実績などを参考にしながら、必要になりそうな製品をある程度予測して在庫を確保しています。いつもある程度注文が入る製品であれば対応しやすいのですが、年に1回あるかないかというような製品については、常に在庫を持っておくわけにもいきません。そのため、想定していなかった大口の注文が突然入ったときは、対応に苦労することがあります。
実は昨日も、「1週間後にこの製品が欲しい」という、年に1回あるかないかくらいの注文がありました。普段ほとんど発注がない製品だったので、在庫を多く持たないようにしていたんです。すぐに本社へ確認したところ、通常であれば「3週間くらい欲しい」との回答。お客様にその納期で相談したものの、やはり1週間でないと厳しいということで、もう一度本社に掛け合うことになりました。
こちらとしても、製造をお願いする立場なので、多少無理を言ってお願いしなければならない場面です。それでも事情を説明しながら調整を重ねた結果、今回は納期に間に合わせられるよう挑戦してもらえることになりました。無事にお客様の希望に応えられそうだと分かったときは、ほっとしました。
対応する製品の種類が多いので、次々と新しいタスクが舞い込んでくることも大変さの一つです。出荷準備をしながら在庫を確認し、追加製作の手配や納期の調整も進める。目の前の仕事だけに集中していると別の対応が遅れてしまうため、優先順位を考えながら一つひとつ処理していく必要があります。大変ではありますが、いろいろなことを同時に考えながら動く力が身につく仕事だと感じています。
顔を合わせれば自然に会話が生まれる、新城工場
勤務している新城工場と、その働きやすさについて教えてください
宇都宮工業の新城工場は、愛知県新城市にある金属部品の製造拠点です。2005年に建設された工場で、豊川市にあった住宅製品の生産部門を統合・移転する形で稼働を開始したと聞いています。実際に働いていて感じる魅力は、工場の規模がそこまで大きくないからこその、人と人との距離の近さです。
大きな工場では、同じ職場でも名前や顔を知らない人がいることもあると思いますが、新城工場では社員同士がほとんど顔見知りです。廊下ですれ違ったときや仕事の合間には、自然と「お疲れさまです」と声を掛け合い、ちょっとした会話が生まれます。分からないことがあってもすぐに話しかけられるので、日頃のコミュニケーションの取りやすさが、そのまま働くうえでの安心感につながっています。その距離の近さは仕事以外の場面にも表れていて、社員同士で食事や買い物に出かけることもあり、私自身、係長や副工場長と休日を過ごすことも少なくありません。
もう一つの魅力は、無理をさせない風土です。休みを取りたいときは、事前に申請すればきちんと取得できます。仕事の状況を見て周囲と調整する必要はありますが、休みたいと言いづらい雰囲気はありません。実際に、男性社員で育児休業を取得している人もいて、性別に関係なく、必要なときに制度を利用できます。家庭の事情やライフスタイルは人によって違うからこそ、それぞれの状況に合わせて働ける空気があるのは、とてもありがたいところです。
もちろん忙しい時期はありますが、常に無理をして頑張り続けることを求められるわけではなく、周りと協力しながら、できることを着実に進めていけます。短期間で次々と仕事を変えたい方よりも、一つの会社で腰を据えて長く働きたい方に向いている職場だと思います。設備や仕事内容だけでなく、一緒に働く人との関係や働きやすさも大切だからこそ、仕事とプライベートの両方を大事にしながら無理なく長く働ける。そこが、新城工場の一番の魅力だと感じています。
溶接への挑戦。長く腰を据えて働くために

宇都宮工業で働く今後の展望を教えてください
出荷の仕事を経験しながら職場の全体像もみえてきたいま、自身や組織の更なる成長のためにも今後身につけたいと考えているのが、ものづくり全般に関する豊富な知識です。昨今の技術革新やAIの台頭により、新たな技術が次々に生まれ、ものづくりの現場でも効率化が進んでいます。何か新しいものを取り入れる議論になっても、それについての経験や知識がないとうまく扱いきれず、むしろ非効率的な現場になってしまうリスクも考えられます。
現在出荷を担当している自分にとって、製品がどのようにつくられているのか、どんな加工や技術を要するのかを理解していることは大切だと感じていますし、これまでは出荷や在庫管理を中心に仕事をしてきたので、製造現場の知識についてはまだ学ぶ余地があります。ものづくりの現場とコミュニケーションがとりやすい環境だからこそ、これからより一層製造に関する知識や経験を積み重ね、実際の現場で役立てられるようになりたいです。製品を出荷する立場としても、製造工程をより深く理解できれば、仕事の見え方も変わってくると思います。
今の仕事を大切にしながら、自分のできることを一つずつ増やしていく。それが、現時点で考えているこれからの目標です。大きな目標を掲げるというより、日々の仕事のなかで新しい知識や経験を積み重ね、長く会社に貢献できる存在になれたらと思っています。
最後に、特にこの記事を見られている方に向けて、どんな人と働きたいですか?
須田:出荷の仕事は、その日の注文や在庫によって、進め方が毎日少しずつ変わります。予定どおりにいかないときも、一人で抱え込まず、周りと相談しながら段取りを考えることを楽しめる方と働きたいですね。そうやって日々大小さまざまなタスクを処理していくうちにおのずと成長していけますし、新城工場は互いに声をかけ合いやすい職場で、仲間が成長のサポートをしてくれると思うので安心して挑戦してください。





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