事務も現場も子育ても、「自分らしい働き方」に出会う物流の職場

大輪総合運輸株式会社
2025年9月3日 14:17
大輪総合運輸株式会社は、1983年に設立され、徳島県鳴門市を拠点に四国・九州・関西・北陸エリアを中心とした地域最大級の取扱量を誇る総合物流企業です。貨物自動車運送をはじめ、海上運送、倉庫業、産業廃棄物の収集運搬など多岐にわたるサービスを展開しています。医薬品物流では原料の引取から病院納品までを一貫して対応できる垂直統合型物流体制を構築し、その他にも飲料・食品・日雑品など幅広い品目を取り扱い、地域に根ざした物流サービスを提供しています。
今回は、未経験から物流の世界に飛び込み、事務と現場の両方を支える伊藤さんにインタビューをしました。
伊藤 早紀(いとう さき)/事務職・フォークリフトオペレーター
前職では工場にて勤務、腰の手術を機に退職・療養。その後、体調と向き合いながら自分らしく働ける場所を探していたとき、知人の紹介で大輪総合運輸と出会う。入社後は、未経験からフォークリフトの操縦を習得し、現場業務を中心に活躍。第一子の妊娠を機に事務職へとシフトし、出荷確認や伝票処理、電話対応などの業務を担いながら、現場のフォローにも柔軟に対応。第二子では出産休暇・育児休暇を取得。
体調と向き合いながら見つけた、私らしく働ける場所
ー入社時期と普段の業務を教えてください。
5年前に大輪総合運輸に入社しました。普段は事務職として、主に電話応対や伝票処理、データ入力などをしています。現場の人手が不足している際はフォークリフトを操作し、出荷作業等のサポートをしています。
ーご入社までのご経歴を教えてください。
前職では工場にて検品業務や資材の補充をしていました。立ち仕事が多かったので、慢性的な腰痛を抱えている私にとって体力的に負担を感じることもありました。腰の手術を受けることになったので、それを機に退職し、しばらくのあいだ療養することになりました。
ー療養後、社会復帰しようと考えていたのでしょうか。
体調が安定してきた頃「社会復帰したい」という思いが芽生え、就職活動を始めました。ただ前職と同じような立ち仕事は体力的に難しかったので、身体の負担が少ない事務職を中心に探していました。そんななか、以前お世話になっていた知人から大輪総合運輸を紹介していただきました。その知人は元々大輪総合運輸に勤めていらっしゃった方で、私の体調や事情を理解したうえで「この職場なら伊藤さんらしく働けるのでは」とお声がけいただきました。会社の雰囲気を知りたいと思い、職場見学をさせていただけることになりました。

ー職場見学前、大輪総合運輸に対してどのような印象をお持ちでしたか?
私の兄弟や友人など、周囲には運送業界で働いている人がいたため、物流業界には以前から興味を持っていました。しかし「物流業界=男性が活躍」という印象が強く、馴染めるか不安な気持ちでした。とはいえ、現場を見てみなければ本当の雰囲気は分からないと思い、できるだけ先入観は持たずに、職場見学させていただきました。
―職場見学では、どのような印象を受けましたか?
大輪総合運輸の社員が業務内容を丁寧に説明しながら、実際の作業現場を案内してくださいました。各現場を見学しながら、どんな仕事がどのように進んでいるのかを細かく教えていただきました。特に印象に残っているのは事務職です。もともと挑戦してみたいという思いがあったので、仕事内容を直接聞けたのは非常に参考になりました。また、職場の雰囲気や社員の皆さんの様子を間近で見て、風通しの良さや柔らかな空気感を肌で感じ「ここでなら、自分らしく働ける」とはっきり感じたのを覚えています。
当日はフォークリフトを間近で見せていただきました。前職の工場でもフォークリフトを操縦している姿を目にする機会はありましたが、こんなに近くで細部まで観察したのは初めてでした。もともと車が好きで、カスタムや構造を調べるのが趣味だったこともあり、業務車両への興味はもともとありましたが、実際にフォークリフトの仕組みや動きを見ているうちに「自分も操縦できるようになりたい」「しっかり乗りこなせるようになりたい」とモチベーションが高まりました。
挑戦するたび自信につながる、未経験からのフォークリフト
―1日のスケジュールを教えてください。
朝8時に出勤し、最初に取りかかるのはその日出荷予定の荷物の確認です。荷物の準備状況をチェックし、追加分の有無や積載の順番などを調整します。運転手が到着するタイミングに合わせて行き先や荷姿を確認し、積み込み位置を明確に伝えています。同時に、伝票や必要書類の準備、電話や来客への対応なども並行して進めます。フォークリフトの操縦者が不足しているときは、私が積み込み作業を行うこともあります。事務と現場の両方の動きを把握し、どちらの役割にもすぐに対応できるよう心がけています。
―事務業務において、難しいと感じることはありますか。どう工夫しているかも教えてください。
クレーム対応です。破損や汚損、個数違いなど、さまざまな理由でお客様からご連絡をいただくことがあり、そのたびに慎重な対応が求められます。まずは現場の担当者にヒアリングを行い、当時の状況を詳しく確認します。原因が積み忘れなどの人的ミスであれば、速やかにお客様に報告と謝罪を行い、再発防止策も含めた対応方針をお伝えします。入社当初は、どう対応すればよいか分からず戸惑うことも多く、都度上司に相談しながらケースごとの対応方法や言葉の選び方を一つひとつ学んできました。しかし今では、トラブルが起きたときは、事実確認、状況把握、謝罪、改善提案という一連の流れを常に意識し、落ち着いて対応できるようになりました。
―入社当初は、フォークリフト業務が中心だったそうですね。
入社直後はフォークリフトの操縦習得のために、積み込み作業が中心でした。最初の1ヶ月程度は、上司が隣について指導してくださり「いまの操縦はこうした方がいい」などその場でアドバイスをいただきました。そのおかげで理解も深まり、早く上達できたと思います。2〜3ヶ月経つと、社員の方々から「上手くなったね」「もう安心して任せられる」と声をかけていただき、徐々に自信がついてきました。トラックの運転手の方からは「きれいに積んでくれたね」と評価いただくこともあり「もっとうまくなりたい」というモチベーションにもつながりました。その後第一子の妊娠をきっかけに、身体への負担が少ない事務を担当するようになりました。
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―フォークリフト資格はすぐに取得できるのでしょうか。
はい、フォークリフトの資格は短期間で取得できます。私の場合は、入社前に自動車教習所に通い、3日間のカリキュラムを受講し取得しました。筆記試験と実技試験の両方がありますが、さほど難易度は高くありません。資格取得にかかる費用もすべて会社が負担してくれたため、安心してチャレンジすることができました。
―フォークリフトは未経験からでも挑戦できるのでしょうか。
フォークリフトは未経験からでも十分に挑戦できます。私も未経験からスタートしましたが、入社後の研修や現場の実践を通して、2〜3ヶ月で即戦力として働けるようになりました。私の入社後に入った社員も未経験からスタートし、わずか数ヶ月で一人前に操縦できるようになっています。
フォークリフトを上達させるためには、経験を積むことが成長の近道です。上司からは「怖がらずにたくさん乗ることが上達の近道だよ」とアドバイスをいただきました。本当にその言葉どおりで、経験を1つでも多く積むことで、技術も向上していきました。
―フォークリフトの難しさを教えてください。
荷物の種類によって操縦の仕方が変わることです。たとえば「パレット」のように台に積まれた荷物は比較的安定していて扱いやすく、初心者が基本操作を覚えるには適しています。私も入社当初は、パレット荷物から練習を始めました。一方慣れてくると「フレコン」と呼ばれる大型の袋状の荷物も扱うようになります。フレコンはフォークリフトのツメに袋の取っ手を引っ掛けて持ち上げるのですが、そのままだと不安定なので、紐で固定して安定させる必要があります。パレットとは荷姿がまったく違うため、扱う際の感覚も異なりますし、使用するフォークリフトのタイプも変わるため、より高度な技術が求められます。
―これまでに失敗したことはありますか。どんなフォローがありましたか。
入社して間もない頃、積み込み作業中に荷物を破損させてしまったことがあります。荷物を持ち上げる際にツメの角度が浅かったことが原因でした。破損した荷物は、中身を取り出して破損品と正常品を分別し、再出荷の準備を行わなければなりません。この作業には手間も体力もかかり、自分の操作ミスが原因だっただけに大きくショックを受けました。ただ、そのとき現場にいた先輩方がすぐに手を貸してくださりフォローの声をかけてくれました。そして「なぜそうなったのか」「どうすれば防げたのか」を一緒に振り返りながら、改善点を丁寧に教えていただきました。失敗はもちろん落ち込みましたが、その後のフォローや指導があったことで、ただのミスではなく「次につながる学び」として前向きに受け止めることができました。
助けを求める前に、手を差し伸べてくれる職場
―入社後、周囲のサポートに助けられたエピソードはありますか?
印象に残っているのは、30キロの重量物を手作業で運ばなければならなかったときのことです。一人では運べないと立ち尽くしていたところ、私から助けを求める前に社員の方が「運ぶよ」と手を差し伸べてくださいました。この出来事をはじめ、大輪総合運輸には、困っている人がいれば自然と声をかけ合う風土が根づいていて、そうした気配りは日常的にあります。相手の状況を察して自発的に行動できる方が多いのは、大輪総合運輸の魅力です。
―男性社員が多いなか、コミュニケーションの不安はありませんか?
入社した当初は部署内の女性社員は私一人だったので、不安に感じていました。ただ働き始めると、その心配はすぐになくなりました。男性社員の方々はとても気さくで、積極的に朝の挨拶や何気ない雑談も交わされます。入社して5年が経ちますが、男女関係なくフラットに接してくださるので、壁を感じたことは一度もありません。
これまで複数の職場を経験してきましたが、大輪総合運輸には一番長く勤めています。それは社員らの協力的な姿勢はもちろん、ちょっとした声かけや気遣いなど、日常的なコミュニケーションのおかげだと思います。そうした温かい環境があるからこそ、安心して長く働き続けられています。

―子育てと仕事を両立するうえで、助かっている制度はありますか?
「子育て特別休暇制度」です。この制度は、有給休暇とは別に年間5日分が付与され、6歳以下の子どもを持つ社員であれば、30分単位で取得できる仕組みです。子どもが体調を崩したり、保育園から急な呼び出しがあった際にも、柔軟に対応できるため大変助かっています。
私が入社した当時はこの制度は整備されていませんでしたが、今では女性社員も増え、同じように子育てをしながら働く仲間が増えてきました。女性社員の活躍が、制度につながったのだと思います。
未経験・子育て中でも大丈夫、やってみたいが叶う場所
―今後、目指していきたいキャリアや目標があれば教えてください。
今後は、トラックの運転免許を取得し、より幅広い業務に携われるようになりたいです。また他部署の仕事や現場全体の流れもより一層理解を深め、必要に応じて周囲をサポートできる存在になりたいと思っています。これからも大輪総合運輸の一員として、自分にできることを増やしていきながら、長く働き続けたいと思います。
―最後に、求職中の方や転職を考えている方へ、メッセージをお願いします。
大輪総合運輸には、未経験からでも安心してチャレンジできる環境です。私自身も未経験からのスタートでしたが、丁寧な指導と周囲の温かいフォローのおかげで、安心して取り組めました。職場には、子育て中の社員や家庭を持つ社員も多く、急な予定変更や家庭の事情にも理解があります。助け合いの風土が自然と根づいていて「子育てをしながらでも長く働きたい」と思う方にとっては心強い環境です。
誰かが困っていれば、自然と手を差し伸べる。そんな思いやりの文化が当たり前にある大輪総合運輸は、きっと力になってくれます。安心して一歩を踏み出してみてください。
