子育てと仕事の両立、自分の「やりたい」を実現できる物流の現場

大輪総合運輸株式会社
2025年8月5日 16:20
大輪総合運輸株式会社は、1983年に設立され、徳島県鳴門市を拠点に四国・九州・関西・北陸エリアを中心とした地域最大級の取扱量を誇る総合物流企業です。貨物自動車運送をはじめ、海上運送、倉庫業、産業廃棄物の収集運搬など多岐にわたるサービスを展開しています。医薬品物流では原料の引取から病院納品までを一貫して対応できる垂直統合型物流体制を構築し、その他にも飲料・食品・日雑品など幅広い品目を取り扱い、地域に根ざした物流サービスを提供しています。
今回は、フォークリフトに憧れて未経験から物流の世界に飛び込み、子育てと仕事を両立しながら働く鎌田さんにインタビューをしました。
鎌田 麻衣(かまだ・まい)/フォークリフトオペレーター
2024年10月に入社。これまで獣医業・接客業・製造業など多様な職種を経験しながら、自分に合った働き方を模索。「フォークリフトに乗ってみたい」という憧れを原動力に、未経験から物流の世界へ飛び込む。現在は、製品の積み込み・移動・保管を中心に、チームで連携しながら日々の業務を遂行。子育てと仕事を両立しながら、現場の最前線で活躍している。
「未経験歓迎・女性活躍中」の求人情報、夢だったフォークリフトに挑戦
ーこれまでのキャリアと大輪総合運輸に入社されたきっかけを教えてください。
2024年10月に入社しました。それまでは、獣医業、接客業、製造業、工場・倉庫の仕分けなど、さまざまな仕事を経験し、そのときどきで興味や関心のある分野に挑戦してきました。
物流の仕事と出会ったのは、入社する前に働いていたアルバイト先でした。そこでは、体を動かしながら効率よく作業を進めるスタイルが自分に合っていると感じ、「この業界で本格的にやってみたい」と思いました。そこで、物流業界への転職を検討していたときに出会ったのが、大輪総合運輸です。女性でも働きやすい環境が整っていることと、風通しの良い職場が入社の決め手でした。
ー物流業界に関心を持ったのは、なぜでしょうか?
もともと製造や倉庫作業のような、黙々と手を動かす仕事が好きだったので、自然と物流にも興味を持ちました。接客業のようにお客様と直接関わる仕事よりも、一つひとつの作業に集中する方が向いているタイプなので、物流の現場がしっくりきたんだと思います。

ー数ある物流会社のなかで、大輪総合運輸を選んだ理由を教えてください。
きっかけは「フォークリフトに乗ってみたい」という気持ちでした。前職の現場でフォークリフトを運転している方を見て「かっこいい、私も運転したい」と憧れを抱くようになったのです。しかしほとんどの求人は、経験者のみという条件があり、未経験の私は一歩を踏み出せずにいました。そんな中、大輪総合運輸の求人情報には「未経験者歓迎」「女性活躍中」と記載されていて「ここなら、フォークリフトに乗る夢に挑戦できる」と感じました。物流業界は男性中心のイメージが強かったのですが、女性が歓迎される職場ということも、とても心強かったです。
ー入社前の選考過程で、1日職場体験もあったそうですね。
職場体験では、実際の現場を見学させてもらいました。その時の、女性のドライバーがトラックを降りたあと、フォークリフトに乗り込む姿が印象に残っていて。働く女性として、とてもかっこよく映り「私もこんなふうになりたい」と強く思いました。求人情報だけではわからない現場の雰囲気や、実際に働いている方たちの姿をリアルに見ることができて「ここでなら、私も頑張れる」「あの女性ドライバーのように私も活躍したい」と思いました。
ー異業種から物流の世界に飛び込むことに、不安はありませんでしたか?
最初は不安はありました。物流業界は男性が多いし「雰囲気が厳しそう」という先入観を持っていたからです。しかし、実際に働いてみると、イメージは良い意味で大きく変わりました。確かに男性社員は多いですが、皆さんとても優しくて、入社初日から積極的に声をかけてくれました。力仕事という印象を持たれる方も多いですが、基本的にはフォークリフトで作業するので、想像するほどの体力は必要ありません。手で運ぶときは、周りと声を掛け合っています。

“単純”じゃないから、面白い。物流のやりがい
ー日々の業務について教えてください。
メインは“横持ち”です。横持ちとは、製品を倉庫から別の倉庫へと運ぶために、フォークリフトを操縦して、積み込むことをいいます。取り扱っている製品は飲料や、瓶やキャップ、飲料の原材料で、午前中は製品をトラックに積み込む作業が多いです。午後からはデータ入力をはじめ、倉庫内での保管や管理作業を進めます。1人で黙々と作業することは多いですが、マルチタスクかつチームワークも欠かせません。単純作業だと思って入社すると、いい意味で驚かれるかもしれません。
ー「物流=単純作業」のイメージを持たれる方も多いと思いますが、実際に働いてみていかがですか?
物流の仕事は集中力と判断力が求められるので、思っている以上に奥が深く、すごくやりがいを感じています。
現場では、その場の状況を見て、自分で考えて動くことが必要です。最優先は、コンベアから流れてくる完成品の保管作業です。ここが滞ると生産ラインが止まってしまうため、最も重要な業務です。次に優先されるのが、トラックへの積み込み作業。最後が、原材料の保管や整理です。
その日によってトラックの到着本数や人員体制も異なるため、常に周囲の動きを見ています。例えば「今この作業が手薄だな」「あの人が積み込みに入っているから、私は保管に入ろう」と、自然に役割が分担されます。チームで声を掛け合いながらフォローし合う、動きの多い仕事です。連携がスムーズにいくと、達成感もありますし、チームとしての一体感も感じられます。

はじめてのフォークリフトで知った、難しさと面白さ
ーフォークリフトの免許取得まで、どのくらいの期間がかかりましたか?また、初めて操縦した感想はどうでしたか?
入社して1〜2週間です。費用は全額会社が負担してくれました。
初めてフォークリフトを操縦したときは、とても思い出に残っています。憧れていたこともあり、操縦席に座ったときは嬉しさが込み上げました。しかしそれと同時に「想像していたより難しい…」と戸惑いもありました。スイスイ動かせると思っていましたが、実際に操縦してみると、小回りがよくきくため、思った以上に繊細なコントロールが必要でした。最初は、車体の感覚がつかめず、焦ることもありました。毎日練習を重ね、1ヶ月ほどで操縦に慣れていきました。
ーフォークリフトを操縦する上で、心掛けていることはありますか?
「安全と確実さを最優先すること」です。入社したばかりの頃は「ドライバーを待たせてはいけない」と焦り、とにかく急いで荷物を積んでいました。しかし、かえって何度も切り返すことになり、余計に時間がかかっていたのです。
最初は目先の作業に意識が向いていましたが、操縦を初めて1ヶ月が経過しフォークリフトに慣れてきた頃、「この荷物は、お客さまの大切なものなんだ」と改めて考える瞬間がありました。焦って商品を扱うのではなく、丁寧に、安全に運ぶほうが大事だと気づいたのです。それ以来、気持ちに余裕を持って「スピードよりも質を大切にしよう」と思うようになりました。
ー今でも、難しさは感じますか?
荷物が変わると難しさを感じます。大きさや重さによって、操縦の感覚が変わるからです。例えば、スピードを出しすぎると重心のバランスが崩れ、荷物が前に飛び出してしまいます。安全なスピードや、荷物ごとの最適な操縦方法をつかむのは、いまも簡単ではありません。先輩にアドバイスをもらうこともありますが、自分の体で覚えていくしかないので、感覚を覚えながら日々練習しています。

子育て中でも安心して働ける理由は、思い合う”お互いさま”の文化
ー子育てと仕事の両立について聞かせてください。普段はどのようなスケジュールで働いていますか?
毎朝6時前に起きて、お弁当を用意します。その後、1歳の息子に離乳食を食べさせています。7時半には保育園に送り、そのまま出社。就業時間は8時からですが、私は保育園の送迎があるので、8時15分に職場に到着します。
17時に退社した後は保育園にお迎えに行き、帰宅後はお風呂、離乳食、自分たちの夕飯づくりとノンストップです。全て終わるのはだいたい21時過ぎ。22時には力尽きて、寝落ちしています(笑)。
ー働く前に不安はありましたか?
一番気がかりだったのは、急に子どものお迎えに行かなければならなくなったときです。周りに迷惑をかけてしまうのでは、と不安に感じていました。しかし実際は「大丈夫だよ」「こっちは任せて行ってきて」と温かい声をかけてくれます。
夕方の忙しい時間帯でも「お迎え行かなくて大丈夫?」「代わりにやっとくよ」と自然とフォローしてくれます。本当にありがたくて、心強い環境です。
ー働く上で大きな安心感につながりますね。
皆さん本当に優しくて、子育ての理解も深いです。同じように小さなお子さんを育てている方も多く「お互いさま」という気持ちで助け合える雰囲気があります。

ー福利厚生やサポートで助かっていることはありますか?
子育て特別休暇制度です。この制度は、有給休暇とは別に、6歳以下の子どもをもつ社員に年間5日分付与され、30分単位で取得できます。「有給が足りなくなったらどうしよう」と不安に思う時もありましたが、この制度ができてからは「いざとなれば子育て特別休暇がある」と精神的に救われています。
ー制度が導入されたのは最近ですよね?
1ヶ月ほど前です。子どもが急に熱を出したり、迎えに行かなくてはならなかったりする実情に、会社が目を向けてくれたのだと思います。社員一人ひとりの声に耳を傾けてくれる会社なんだと改めて実感できましたし、励みになりました。私自身、この会社にもっと貢献したいという気持ちが強くなりました。
未経験・子育て中でも飛び込める、安心と挑戦の現場
ー今後チャレンジしてみたいことはありますか?
子どもが体調を崩したときでも、家で働けるような体制を構築したいです。データ入力や在庫管理は、自宅でもできます。現時点でテレワーク勤務は導入されていませんが、仕組みが整えば、子育て中でも無理なく働き続けられる人が増えるはずです。私自身、その一歩を担えたらと思っています。
将来的には、トラックドライバーにも挑戦したいです。今は子どもが小さいため、突発的なお休みをいただくこともあって難しいのですが、タイミングを見てチャレンジしていきたいです。
ー物流の仕事にはどんなスキルが求められますか?
一番は、安全に対する意識です。具体的には、スピードを出しすぎないこと、視界を確保すること、人の動線に注意することなど、常に周囲に気を配りながら動く必要があります。扱う荷物の中には大きくて重たいものも多く、小さな油断が重大な事故につながってしまうからです。
また、現場の作業は一人では完結しません。コンベアから流れてくる製品、トラックの到着タイミングなどで複数の作業を同時にこなすので、観察力や判断力、仲間との連携力が大切です。机に向かってじっくり考える仕事とは違いますが、現場ならではの“頭の使い方”が必要です。
ーどんな方が、大輪総合運輸にフィットすると思いますか?
運転や乗り物が好きな方は向いていると思います。黙々と作業しながら、周りの状況も見て動ける人や、「考えながら体を動かすのが好き」という方も合うと思います。
大輪総合運輸には、気配りができて、誰かをサポートすることを自然にできる優しい方が多く働いています。私自身も、そうした仲間たちに何度も助けられてきました。あたたかい職場なので、同じような思いやりのある方と一緒に働けたら嬉しいです。
ー最後に、未経験の方や子育てで働くことに不安を感じている方に向けて、メッセージをいただけますか?
私自身「物流に興味はあるけれど、未経験」「子育てしながら、続けられるかな」と不安でした。同じように一歩を踏み出せずにいる方はたくさんいると思います。だからこそ一度、大輪総合運輸を見に来てほしいです。
大輪総合運輸には、風通しのいい文化があります。丁寧に教えてくれる先輩たちがいて、子育てをサポートする制度も整っています。私も、まだ成長途中です。一緒に悩みながら、挑戦して、前に進んでいける仲間が増えたら嬉しいです。
