神奈川県川崎市にある[デイサービスセンターアライブ]は、視覚に障がいのある方に特化したデイサービスです。眼科医である菊地先生をはじめとする専門家が力を合わせ、目の見えづらさを抱える方が安心して過ごし、自分らしく前を向ける環境づくりに取り組んでいます。看護師や介護士に加え、歯科医やアスリートとも連携し、細部にまで手厚い支援を届けているのもアライブならではの特徴です。
今回はそんなアライブで施設長を務める渡辺さんに、介護の道に進んだ歩みや、視覚障がいに特化したデイサービスにかける思い、これから目指す姿について語っていただきました。
子どもに胸を張れる仕事を求めて。介護の道へ
これまでの経歴と、介護の道に進んだきっかけを教えてください
私はもともと、大学を卒業してから広告代理店で7年間、営業職として働いていました。ただ、日々の仕事にどこか熱量を持ちきれない自分がいたのも事実です。そんなとき、わが子の誕生をきっかけに、自分の仕事や人生を改めて見つめ直しました。この子が物心ついたとき、胸を張って自分の仕事を語れるだろうか。ふと、そう感じたんです。
とはいえ、いきなり転職するのは簡単ではありません。そこでまずは何か資格を取ろうと思い、生活を守りながら通えることのできた「ヘルパー2級(介護職員初任者研修)の資格を取得しよう!」と決め、動き出しました。学び進めるうちに、介護という領域にどんどんのめり込んでいきました。人の生活に深く関わり、その人の人生に最大限寄り添えるこの仕事に、大きなやりがいを感じたのです。
友との挑戦。視覚障がいに特化したデイサービスへ
一度は断りながらも、この挑戦に加わろうと決めた理由を教えてください
この施設への参画は、眼科医であり友人でもある菊地先生から声をかけていただいたことがきっかけです。ただ、最初は一度お断りしました。理由は前職もデイサービスに長く携わっており、当時は役職も任されていたので、今辞めてしまうのは無責任なのではないか、という思いがありました。それでも最終的に心が動いたのは、これまでの経験からくる問題意識でした。
一般的なデイサービスの利用者は、目の見える方がほとんどです。長く介護の現場にいるなかで、目の見えない方々と接する機会も多くあったことから、「こうした方々に特化したサービスがあってもいいのではないか」と感じるようになっていました。そんな思いが、菊地先生の思いと重なり、誰かのためになることに全力で挑戦してみたい、という気持ちに正直に、思い切ってこの挑戦に加わることを決めました。

この取り組みにかける思いを教えてください
私はこの仕事を、介護士としての集大成だと思っています。視覚に障がいのある方は、全国的に見ても母数が少ないのが実情です。だからこそ、そうした方々に特化したサービスを手がける人が、どこかにいてもいいのではないか。誰もやらないことにあえて挑戦する意味が、ここにはあると感じています。心強いのは、眼科医である菊地先生がそばにいてくれることです。医療の専門家がいる安心感は大きく、他社がやらないことへ踏み出す原動力になっています。
もちろん、挑戦をするうえで不安がなかったわけではありません。事業としての視点だけでなく、視覚に障がいのある方への接し方には専門性が強く求められます。私自身、ガイドヘルパーの研修を受け、学びを重ねながらこの仕事に向き合っています。
専門職の連携で支える、アライブならではの手厚さ
多様な専門職と連携するうえでの魅力や、大切にしていることを教えてください
この施設ならではの強みは、多様な専門家が連携し、手厚い支援を届けられることです。なかでも特徴的なのが、口腔ケアへの取り組みです。近年、口腔ケアの大切さが改めて見直されていますが、その専門職が定期的に来てくれるデイサービスは、そう多くありません。当施設では、法人の責任者でもある小出先生が週に一度携わってくださり、手厚いケアを実現しています。職種の異なる専門家がそれぞれの視点を持ち寄ることで、一人では気づけない支援が可能になります。これは当施設でしか届けられない大きな価値だと感じています。
利用者の心の変化に寄り添うなかで、印象に残っていることを教えてください
利用者と接するなかで強く感じるのは、身体的な変化以上に、心の変化が大きいということです。目の見えづらさは、生まれつきの方と、生きる過程で発症した方とでは、心の状態が大きく異なります。なかでも印象的なのは、今まで障害により孤独や不安を感じていた方々が施設で触れ合うことで「自分と同じ境遇の方が、こんなにもいるのか」と気がついたときの利用者の表情です。同じ悩みを分かち合える仲間の存在が、大きな心の支えになっていく。その姿に立ち会えることが、この仕事の何よりの喜びです。
また、私たちが支えているのは、ご本人だけではなく、広い意味では、そのご家族の関係性まで支えているのだと感じています。ご本人が前を向くことで、ご家族にも笑顔が広がっていく。そうした変化に寄り添うことも、この仕事の大切な役割であり魅力です。
少数精鋭で、臨機応変に支え合うチーム

チームの体制と、入社後のフォローについて教えてください
当施設は、常勤・非常勤を合わせて8名ほどの小さな組織です。看護師、運転ドライバー、介護士という3つの職種が中心ですが、「誰がこれをやる」と役割を固定するのではなく、それぞれができることを臨機応変に持ち寄り、支え合いながら運営しています。メンバーの平均年齢は50歳ほどで、これからは多くの若い力も加わってほしいと思っています。
入社後のフォローは、とにかく手厚くを心がけています。とはいえ頭で覚えるよりも、とにかく現場に立ち、体で覚えていくことが大切な仕事でもあります。未経験でも徐々になれていけるよう、先輩社員が常に近くで手厚くサポートしながら、1カ月でも2カ月でも、その人のペースに合わせて研修を実施していきます。もちろん自分なりに勉強をしていただくことも大切ですが、何よりも、初めはたくさん失敗しながら、様々なことを覚えていくことが一番の近道だと感じています。
「目の前の方に、自分は何ができるのか」を、チーム一丸となって考えていきましょう。
どのような方が活躍しているか教えてください
デイサービスで活躍する職員に共通しているのは、エンターテイナーのような一面があることです。この仕事で何より大切なのは、いかに楽しませられるか。みんなの前で場を柔らかく和ませ、一緒になって楽しんでいただける方は、とても輝いています。反対に、「やってあげている」という姿勢をお持ちの方は、この仕事には向いていないかもしれません。
如何なる時も、利用者さまと同じ目線で、一緒に楽しむ気持ちを持てる方に来ていただきたいです。
川崎No.1へ。目指す姿と、これから挑戦する仲間へ

この先目指す姿を教えてください
目標は、川崎市で一番の施設になることです。「川崎で視覚障がい者支援といえば、アライブ」そう思っていただける存在を目指しています。まだまだこれから伸びていく領域だからこそ、私たちがその第一人者になっていきたい。そんな思いで日々取り組んでいます。
介護業界に興味を持っている方へメッセージをお願いします
最後に伝えたいのは、「デイサービスって、面白いですよ!」ということです。私自身、この仕事でモチベーションが落ちたことは一度もありません。「なぜそんなに面白いのだろう」と少しでも気になった方は、ぜひ一度、気軽に施設を見学しに来てほしいです。
介護職は未経験でも、まったく問題ありませんし、むしろ挑戦してほしいです。「誰かの人生や価値観を大きくプラスにする仕事」そんな仕事があなたの人生の選択肢の一つになれたら、これほど嬉しいことはありません。



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