1936年創業、大阪府八尾市に本社を置く老舗ゴムメーカーの錦城護謨株式会社(きんじょうごむ)。家電、医療、食品、自動車などに使われる工業用ゴム部品の製造・販売を行うゴム製品関連事業、「地盤改良工事」を専門に全国の土地づくりを担う土木事業、視覚障がい者用歩行誘導マット「歩導くん ガイドウェイ」の生産・販売・設置を行う福祉関連事業の3つを展開しています。近年は「まるでガラスのようなシリコーンゴム製のグラス」を手がける自社ブランド「KINJO JAPAN」など、福祉・生活分野にも注力しています。
今回はそんな錦城護謨で、新卒入社後に複数の部署を経験してきた佐原さんに、仕事のやりがいや難しさ、錦城護謨の社風について語っていただきました。
ゴムの可能性に惹かれて。新卒入社から広がったキャリア
錦城護謨に入社したきっかけを教えてください
大学では経済学部に所属し、ゼミではアジア圏の経済を学びながら、中国の少数民族について論文を執筆しました。現地の学生と交流するプログラムではメンターも務め、多様な価値観に触れる機会を得ました。就職活動を始めた頃は、海外には興味があったものの、仕事にしたいという明確な目標はまだなく、関西・大阪エリアを中心に、自分の好きな「食」や「スポーツ」に関わる企業を幅広く見ていました。
錦城護謨との出会いは、中小企業が集まる合同説明会です。その際に幼児向けの知育玩具やスイミングキャップなど、ゴム素材を活かしたさまざまな製品を目にし、ゴムには幅広い可能性があると感動したことも今も覚えています。
さらに印象的だったのは、選考中に年齢の近い社員と直接話せたことです。働きやすさや休暇の取りやすさなども率直に質問でき、入社後の自分の姿を具体的にイメージできるようになりました。実際の会社訪問では、社員同士の自然なやり取りや温かな雰囲気に触れ、ここなら安心して働けそうだと確信できたことも、入社を決めた理由の一つです。
誰もが知る企業を取引先に持ちながら、スポーツ関連製品だけでなく土木分野まで事業領域を広げている点にも大きな魅力を感じました。幅広いフィールドでゴムの可能性を追求する会社だからこそ、自分自身もさまざまなことに挑戦しながら成長できる。そんな期待を抱き、入社を決めました。
入社後のキャリアについて教えてください
入社後に最初に配属されたのは、土木事業の現場でした。山口県へ赴任し、手元工として先輩のサポートを担当。入社前は工業用品の分野をイメージしていたので、まずは想像とは違うフィールドからのスタートとなりましたが、各地の現場を巡りながら働くなかで、そこでしか得られない知識や経験をたくさん吸収できました。この経験は、今の自分にとって大きな財産になっています。
現場での学びを重ねるうちに、次第に「工業用品の分野にも挑戦してみたい」という思いが芽生え、自分のキャリアについて人事へ相談しました。すると、私の希望や将来像に真剣に向き合ってくださり、生産管理のポジションへ挑戦させてもらえることに。生産管理では、製品づくりの流れやものづくりの現場を深く学び、知識や経験を着実に積み重ねられました。そして今年からは営業部へ異動し、お客様と直接関わる仕事にも挑戦しています。
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社内外をつなぎ、納期を守る。生産管理という"縁の下の司令塔"
生産管理では具体的にどのような仕事に携わりましたか?
生産管理の仕事はお客様からいただいた注文に対して、社内の各部署と連携しながら製造スケジュールを組み、納期どおりに製品を届けられるよう進捗を管理する役割です。錦城護謨では社内システムで発注数や生産状況を管理しているので、そのシステムを日々確認しながら必要な情報を整理し、先回りして調整を進めることを意識していました。
何か予定通りに進まないことがあれば、その都度製造部や加工チーム、検査課といった社内部門はもちろん、外部の協力会社にも調整を行いながら、一つひとつの工程が滞りなく進むよう全体を見渡すことが求められます。また、同じ時期に100〜200種類ほどの製造品を管理する必要があるため、正確さとスピードの両方が重要です。
大手のお客様の場合、取り扱う製品数や金額も大きく、関係する部署も多くなります。急な生産計画の変更が発生することもあり、その都度、周囲に協力を依頼しながら最適な対応を考える必要があります。実際に私が最初に担当したのも、社内でもトップシェアを誇る給湯メーカーのお客様でした。
製品を届ける責任を胸に。自ら動き、周囲を巻き込んで課題を乗り越える
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仕事のやりがいを実感したエピソードを教えてください
生産管理の仕事では、急な変更やトラブルへの対応が求められる場面も多くあります。お客様から調整の期限を提示されることもあり、本当に間に合わせることができるのかとプレッシャーを感じることも少なくありません。ただその分、最終的に計画通りに製品を納品できた時の達成感は非常に大きいものがあります。
以前、対応にあたったトラブルの一つに、金型を起因としたものがあります。対象となったのは、社内でも取引規模が特に大きいお客様向けの部品で、月に10数万個を生産する製品です。日々多くの数量を生産する製品だったため、少しでも生産に影響が出ると、その後数週間から数ヶ月単位での調整が必要になる状況でした。
トラブルが発覚した時は、今後の生産への影響やお客様への納期を考えると、正直なところ焦りや不安もありました。しかし、ただ状況を待つのではなく、自分が中心となって動かなければ解決にはつながらないため、まずは現状を整理することから着手しました。複数の対応パターンをシミュレーションし、どの部署にどのような協力をお願いすべきかを明確にした上で、関係部署の上長を集めた打ち合わせの場を設け、現在の状況や緊急度、今後必要となる対応について詳細に共有することにしました。メールだけでは伝わりづらい点もあると考え、直接お願いすることを選びました。普段はメールや営業担当を通じた調整が中心ですが、この時は一刻も早い対応が必要だと判断し行動にうつしました。
その後、上司から「スピードと質の両立を実現させ、良い結果につなげることができた」と声をかけていただき、自分の行動が間違っていなかったと実感することができました。当初より錦城護謨は、部署を越えて協力し合う風土がある組織だと感じていましたが、この一件を踏まえチームワークの強さを再認識しました。
部署の垣根を越えて助け合う、錦城護謨の社風
錦城護謨はどのような社風だと感じますか?
普段から他部署の方とも会社で顔を合わせれば雑談をしたり、社内イベントで交流したりする機会があるため、日頃から関係性を築けていることが大きいです。
例えば、ある製品でトラブルが発生した際には、担当者だけが対応するのではなく、自分の担当業務ではなくてもすぐに状況を把握し、現場を手伝うためにシフト表を作成して動いてくれる社員がいます。困っている人がいたら自然と手を差し伸べるという姿勢が、会社全体に根付いていると感じています。
現在は営業部に配属されたばかりで、医療分野を担当している先輩に同行しながら、営業の基礎や製品知識、専門用語などを一つずつ学んでいますが、分からないことがあればすぐに質問をし、その場で解決できる環境があります。経験豊富な先輩方が丁寧にサポートしてくださるので、新しい仕事にも安心して挑戦できています。こうした距離の近さや温かな風土が、錦城護謨で働く大きな魅力です。
複数の部署を経験し、自身の成長をどのように感じていますか?
自分自身の視野が少しずつ広がっていることを実感しています。その理由の一つが、部署異動を通じてさまざまな仕事に挑戦できる環境があることです。会社としても、一つの分野に精通するだけではなく、幅広い知識や経験を持つ「マルチプレイヤー」を育成したいという考えがあるのだと感じています。私自身、生産管理から営業部への異動は、会社から提案していただいたことがきっかけでした。これまでは工業用品の分野を中心に経験を積んできましたが、今後のキャリアを考えるうえで、より幅広い業務に携わり、会社全体の流れを理解することが成長につながるのではないか、とアドバイスをいただきました。
営業部へ異動してからは、お客様と直接やり取りする機会が増え、これまでとは異なる視点で製品や仕事を見るようになりました。生産管理で培った製造現場への理解があるからこそ、お客様の要望を社内へ伝える際にも、より具体的な提案につなげられる場面があります。
一つの部署だけでは気づけなかったことも、異なる仕事を経験することで新たな発見につながります。これまで積み重ねてきた経験を活かしながら、さらに知識の幅を広げ、将来的にはどのような場面でも柔軟に対応できる存在になりたいです。
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営業と生産管理の両方を経験してきた強みを活かして、今後挑戦したいことを教えてください
現在は営業部のなかでも医療分野を担当している先輩に同行しながら、日々業務を学んでいます。まだ至らない点も多く、製品知識や専門用語など、覚えるべきことは沢山ありますが、新しい知識を吸収しながら成長できる環境にやりがいを感じています。
医療分野の仕事に携わるなかで感じるのは、この事業が今後さらに会社を支える大きな柱になっていく可能性を秘めているということです。実際に、大型製品の納品も決まっており、その重要なプロジェクトに関われていることは、大きな責任である一方、自分自身の成長につながる貴重な経験だと実感しています。
医療に関わる製品は、人の命や健康を支えるものだからこそ、完成までに多くの確認や申請の工程が必要になります。だからこそ、製品が形になり、お客様のもとへ届けられたときの価値や達成感は、非常に大きい分野です。
これまで生産管理として、製造部や加工チーム、検査課など多くの部署と連携しながら、納期や品質を守るための調整業務に携わってきました。その経験があるからこそ、営業としても製造現場の状況を理解したうえで、お客様と社内をつなぐ役割を果たせると考えています。
今後は医療分野の専門性を高めながら、生産管理で培った調整力や現場への理解を活かし、お客様からも社内からも信頼される営業へ成長していきたいです。そして、錦城護謨の医療事業をさらに発展させる一員として、大きく貢献できる存在になることを目指しています。
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