物流業界から転職はできる？考える理由やおすすめの業界を紹介

エラメク編集部

2025年6月24日 11:33

物流業界で働いていると、転職を考える機会は少なくありません。どのような理由で転職を考えるケースが多いのか気になっている方は多いのではないでしょうか。本記事では、物流業界から転職を考える理由10選を紹介します。転職するのにおすすめの業界も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

物流からの転職が難しいと言われている理由

物流業界で働く人の中には「他業界へ転職したい」と考える方も多い一方で、「物流からの転職は難しい」と感じてしまうケースも少なくありません。なぜなら、物流業界は専門性が高く、他業界とは業務内容や文化が大きく異なるため、スキルを活かせないと判断されやすいからです。実際には、体力や協調性といった能力は多くの業界で評価されるスキルですが、自身でその価値を正確に伝えられなければ、転職活動に苦戦してしまう可能性があります。

しかし、正しく対策をすれば転職自体は不可能ではありません。物流から転職して新たなキャリアを歩んでいる方は数多くいます。物流からの転職を成功させるためには、事前準備が重要といえるでしょう。

物流業界から転職を考える理由10選

物流業界から転職を考える理由は数多くあります。ここでは、代表的な理由を10選紹介します。物流から転職を考えている方は、どの理由に当てはまっているかを考えてみてください。

1. 肉体的な負担が大きすぎる

物流業界では重い荷物の積み下ろしや長時間の立ち仕事など、身体に大きな負担がかかる業務が多くあります。年齢を重ねるにつれて体力的に厳しく感じる人が増え、将来に不安を感じて転職を検討するケースは多いです。

2. 労働時間が長く不規則である

深夜・早朝のシフト勤務や休日出勤が多く、生活リズムが乱れやすいのも物流業界の特徴です。家族との時間が取れない、友人と予定が合わないなど、私生活に支障が出ることで「この働き方を続けていけるのか」と疑問を抱く人は多いです。

3. 給与や待遇が見合っていないと感じた

物流は体力的にも精神的にもハードな仕事だからこそ、給与や福利厚生がそれに見合っていないと感じる人も少なくありません。同じ体力仕事でも他業種の方が待遇が良いと知ったときに、転職を意識するきっかけになりやすいです。

4. 将来性やキャリアアップに不安がある

明確なキャリアパスが用意されていない企業も多く、「このまま働き続けても昇進やスキルアップの機会が少ない」と感じて将来に不安を抱える人も多いです。若手世代では、将来を見据えて異業種への転職を考える傾向が強くなっています。

5. 休みが取りにくくプライベートとの両立が難しい

物流の仕事は人手不足により、休日でも急な出勤を求められたり、希望通りの休みが取れなかったりするケースもあります。家庭や趣味との両立が難しい環境にストレスを感じ、ワークライフバランスを重視して転職を決めることもあります。

6. 業務が単調でやりがいを感じづらい

物流の仕事は同じ作業の繰り返しやルーチン業務が多いため「仕事に成長や達成感を感じられない」と悩む方は多いです。やりがいや自己成長を求めて、よりクリエイティブな仕事や人との関わりが多い職種を目指す人も増えています。

7. 職場の人間関係や雰囲気に問題がある

物流の現場は多忙な分、ギスギスした人間関係になりやすい一面もあります。年功序列や閉鎖的な職場環境に居心地の悪さを感じ、「環境を変えたい」という思いから転職を考える人も少なくありません。

8. 事故やトラブルが起こるリスクが高い

物流業務では運転や機械操作を伴う作業も多く、常に事故やミスへのプレッシャーと隣り合わせです。精神的負担が大きく、よりリスクの少ない職場環境を求めて転職を決断する人もいます。

9. 企業の福利厚生が整っていなかった

一部の中小物流企業では、法定外福利厚生が整っておらず、保険や手当、教育制度などに不満を感じることがあります。他業界の制度と比較し、待遇の格差を実感して離職を検討する方は多いです。

10. 仕事に対する社会的評価が低いと感じた

物流業務は社会インフラを支える重要な仕事であるにもかかわらず、外部からの評価が低くなりやすいです。「もっと誇りを持って働ける仕事に就きたい」と転職を決意する方も少なくありません。

物流業界から転職するのにおすすめの業界

物流業界からの転職先に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。ここでは、物流業界から転職するのにおすすめの業界について紹介します。転職先に迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

製造業

製造業は、物流業界で培った体力や工程管理のスキルを活かしやすい分野です。工場勤務ではライン作業や設備オペレーションなど、体を動かす業務が多く、手順に従って正確に作業をこなす力が求められるため、転職先としてはおすすめといえるでしょう。

IT業界

物流とは関係が薄いように見えるIT業界ですが、近年では未経験からの転職者も増加しています。物流業界で得た業務改善能力や問題解決力は、システム開発やカスタマーサポートなどで重宝されやすいです。

建設業界

建設業界も、物流と同じく現場での体力や安全意識が求められる業界です。建設資材の搬入や現場作業など、物流経験者が違和感なく取り組める業務も多く存在します。また、施工管理や現場監督といったポジションでは、段取り力やチームワークのスキルが高く評価されます。

介護・福祉業界

人手不足が深刻な介護・福祉業界では、未経験者の受け入れ態勢が整っている事業所も多くあります。物流業界で培った体力や責任感を活かし、利用者と真摯に向き合うことでやりがいを感じやすい仕事です。初任者研修などの資格取得支援がある職場も多く、異業種からのステップアップも目指しやすい環境です。

不動産業界

営業職や物件管理など、多様な業務がある不動産業界もおすすめの業界です。コミュニケーション力やフットワークの軽さ、現場対応力などが重視されるため、対人スキルに自信がある方には向いています。

自動車業界

自動車業界には、整備・組立・販売・物流など、幅広い職種があります。物流経験があることで車両の取り扱いに慣れていたり、運転や安全意識に長けている人材は歓迎されやすい傾向にあります。

物流業界から転職を成功させるポイント

物流業界から転職を成功させるポイントは主に4つあります。それぞれ詳しく解説するので、これから転職を考えている方はぜひチェックしてみてください。

興味のある業界についてリサーチを行う

転職を成功させるためには、まず自分が転職したい業界や職種についての情報収集が欠かせません。業界の成長性、必要なスキル、働き方の特徴などを事前に把握しておきましょう。ネットの情報だけでなく、OB・OG訪問や企業の説明会、SNSなどを活用してリアルな声に触れることも大切です。

転職サイトや転職エージェントを活用する

未経験業界に転職する場合は、情報収集や求人の選別に苦労することもあります。その場合は、転職サイトや転職エージェントを利用するのがおすすめです。物流業界出身者向けのサービスを提供しているエージェントもあり、自分に合った業界や職種を見つけてもらえます。また、履歴書・職務経歴書の添削や面接対策などのサポートを受けることで、内定獲得の可能性が高まるのも魅力です。

自分のスキルを明確にしてアピールする

物流業界で培ったスキルは、他業界でも活かせるものが多くあります。例えば、納期管理や在庫管理、チームワークなどは汎用性が高いスキルです。これらのスキルを具体的に整理し、履歴書や面接でしっかりとアピールすることが重要です。業界用語に偏らず、誰にでも伝わる言葉で説明するよう意識しましょう。

必要な資格を事前に取得しておく

希望する業界で求められる資格や知識がある場合は、事前に取得しておくと選考で有利になりますIT業界であれば「基本情報技術者」、介護業界であれば「介護職員初任者研修」、不動産業界なら「宅地建物取引士」などを取得しておくのがおすすめです。

物流業界から転職する際に活かせるスキル

物流業界から転職する際に活かせるスキルは数多くあります。ここでは、具体的にどのようなスキルが活かせるかを解説します。自分がこれらのスキルを身につけているかチェックしてみましょう。

体力・持久力

物流業界では、長時間の作業や重い荷物の運搬など、体力を要する業務が日常的にあります。その中で培った体力・持久力は、建設業や製造業、介護職など、他業界でも高く評価されます。肉体的な負担が伴う仕事にも、一定の耐性があると見なされるため、内定に大きく近づくといえるでしょう。

コミュニケーション能力

現場ではチームで作業を行うことが多く、連携や報告・相談・確認など、円滑なコミュニケーションが不可欠です。コミュニケーション能力は、営業職や接客業など、人と関わる仕事にも直結するスキルとなります。相手の立場を理解しながら伝える力、トラブル時に落ち着いて対応できる能力は、どの業界でも重宝されるでしょう。